働き方

「好き」を仕事にちゃいけないワケ3選

「好き」を仕事にすれば、幸せになれると思ってた

ずっと夢だった仕事ができたら、毎日がキラキラすると思ってた。
好きなことを仕事にできてる私は、きっと幸せだと思っていました。

でも気づいたら、心も身体もボロボロで、
「好き」のはずなのに、なんだか毎日がつらくなっていました。

好きなことを仕事にするって、本当に幸せなのかな?
やりがいはあった。でも、それだけじゃ続けられなかったのです。

この記事では、私が「好きな仕事」から離れて見えてきたこと、
そして「好き=幸せ」ではなかった理由を、3つの視点からお伝えします。

理由①「好き」な仕事では幸せになれなかった

夢を叶えたら幸せな人生だと思っていました…

私は舞台俳優になりたく、脱サラして夢を叶えました。
劇団員として過ごした約10年は、好きなことを仕事にしていると感じていました。

でも、俳優として芽が出なくて、バイトと両立する日々…。

コロナを機に、妊活したい!と、逃げるように劇団活動もお休みへ。
妊活をしながらフルタイムパートで働きましたが…心が削られていきました。

好きなことを仕事にしたはずなのに、それは私の本当の幸せではなかったんです。

パートでは、クライアントの代行業をしていました

パート先は、様々なクライアントの事務代行をしている企業でした。
コールセンターや求人受付、システムトラブルの一次対応、
画像の作成・編集、データ入力などなど…。

お芝居以外では、特に仕事にこだわりがなかったので、
任せられた仕事は断らずに覚えていきました。

誰よりも仕事を覚えていたので、
自然とスタッフのフォローをしたり、マニュアルを作ったり、
サポート側の動きもしていました。

そのうち、私のことを評価してくれる社員さんが現れて、
時間帯責任者やシフト作成、スタッフ研修なども任せてもらえるように。
妊活にも理解があり、育休明けに戻れるような配慮までしてくださっていました。

「この人のために頑張ろう」と思いながら働いていましたが、その方が退職。

代わりに上司になったのは、自分の好き嫌いで人を評価するタイプの社員さんでした。
そこから、ストレスが急激に増えてしまいました。

ストレスが原因かは分かりませんが、妊活もうまくいかず、
半年以上妊娠できない時期が続きました。

「このままじゃ、なんのために劇団を休んだのかわからない」

そう思い、仕事を辞める決意をしました。
不思議なことに、辞めると決めたら妊娠が判明。

ガチガチに働いていなかったからか、子どもも無事に生まれて、
結果的にはよかったと思えています。

無職!産休・育休手当のない不安

元劇団員で無職。もちろん、産休・育休手当なんてありません。

頑張ってパートをしていたおかげで、出産費用はまかなえたり、
劇団の先輩からベビー用品を一式いただいて、子育ては何とかなりましたが
その後の生活には不安がありました。

そこで安定期に入ってからは、
簿記やHP作成の講座を受講して、資格取得を目指しました。

でも途中で入院したり、骨折や坐骨神経痛もあって、
家で座って作業するのが難しい状態に…。

ほとんど何もできず、ぼーっと安静にしている日々が続きました。

臨月に入り、やっと体調が落ち着いてきた頃。

「ちょっと暇だな…」と感じていたタイミングで、
知り合いの事業主から「ブログの記事を投稿してほしい」という仕事の依頼が入りました。

1件500円、月収1万円程度。

でも、初めてCanvaを触ったり、自分の体験をライターとして書かせてもらったり。
「フリーランスとして仕事ができた!」という実感が、ものすごく励みになりました。

会社員として働けず、アルバイトに応募するにも難しいタイミング。
そんな時に、少しでも収入があることが心の支えになったのです。

その後、元パート先から「手が足りないから業務委託で手伝ってほしい」と依頼もあり、
生後2ヶ月の赤ちゃんを抱えながら、少しずつフリーで仕事を再開していきました。

「いつか子どもが成長したら、また舞台にも立てたらいいな…」と思いながら、
今は自分の力で仕事をつくって、新しい出会いや新しい挑戦を楽しんでいます。

理由②「好き」が本当の「幸せ」とは限らない

選んだのは「自分の人生を生きる自由」

好きなことを仕事にしたからといって、必ずしも幸せになれるとは限りません。

でも、たくさんの仕事の中から、「好きかも」と思えるものを見つけることもできます。
生活を安定させながら、好きな仕事をしていくことだってできます。

ただし、自分の心や身体が壊れるまで我慢する必要なんてありません。

私は、出会いとタイミングからフリーランスという働き方にたどり着きました。

今では「会社員という働き方を選ばなかった」と、ちゃんと言えるようになりました。
それは、「自分で選べる自由」があるからです。

パート主婦からフリーランスを目指して、私も少しずつ月収を上げています。
一緒に、好きなことを仕事にして、幸せになって、理想の未来をつくっていきませんか?

理由③「好き」のために何かを犠牲にしている

「好き」な仕事のために、諦めてきたことがあった

「好き」な仕事のために、諦めてきたことがありました。
気づかないうちに、身体を酷使していたり、精神的に無理をしていたり。
本当は行ってみたかった場所、やってみたかった別のことも、
「今は仕事があるから」と言って見送ってきました。
「でも、好きなことだし」と、自分に言い聞かせながら。

好きな仕事だから、がんばるのは当たり前。
多少の無理くらい、乗り越えてこそ本物。
そう思って突っ走っていたけど、
ある日ふと、本当にこれで幸せ?と思う自分がいました。

あれ、これって私の「好き」だったはずなのに?
私、なんでこんなにしんどいんだろう?って。

たぶん、「好き」が義務になってしまってたんだと思います。
「好きだから頑張れる」はずが、「頑張らなきゃ好きって言えない」になっていました。
他の「やりたいこと」を後回しにして、選択肢を自分で狭めていました。

本当にそれでよかったのかな。

好きなことをしているのに、どこかで「苦しい」って感じているとしたら、
ちょっと立ち止まって、自分に問いかけてみてくださいね。

「この“好き”、今の私にとって、どんな存在かな?」って。

まとめ「好き」を手放すことは、負けじゃない

「好きなことをやめた私が、幸せになれた理由」

「好きなことを仕事にしよう」って、よく聞きますよね。

でもそれって、ときにプレッシャーになったり、
自分を追い詰める原因にもなるんです。

夢を叶えたはずなのに、なぜか苦しくて、満たされない。
そんな経験をしたのは、きっと私だけじゃないと思います。

「好き」だからと無理して続けなくてもいい。

「好き」だったけど、今は違うと思ったら離れてもいい。
手放すことは、逃げじゃなくて、自分を守るための選択です。

そして、好きはひとつじゃない。


人生のタイミングや環境が変われば、新しい「好き」に出会うこともある。
無理して燃え尽きるより、肩の力を抜いて
「今の自分に合ったペース」で進んでいけばいいんです。

私は今、舞台とは少し違う形で、「書くこと」や「届けること」を通して、
誰かの役に立てることに喜びを感じています。
あの頃の夢があったから、今の自分がある。そう思えるようになりました。

あなたの「好き」も、どうかあなた自身を幸せにするものでありますように。
そして、もし今がしんどいと感じるなら、立ち止まっていい。選び直してもいい。

それも立派な「前に進む一歩」です。